心理検査部
心理検査部について
心理検査部では、全職員が「公認心理師」「臨床心理士」の資格を有しており、診断の補助や生活上の工夫を考えるために入院・外来問わず心理検査やプログラムの実施、心理面接(カウンセリング)に従事しています。
心理検査(アセスメント)
心理検査には、気分を評価するもの、パーソナリティを評価するもの、知的水準を評価するもの等様々なものがあり、その中から患者様の症状に合わせた心理検査を医師の指示のもと施行しております。
主に行う心理検査
- AUDIT(Alcohol Use Disorders Identification Test)
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アルコール使用障害(アルコール依存症)の重症度を評価するための簡易スクリーニングツールです。AUDITは、アルコール摂取量、依存症の症状、および関連する健康問題に関する質問から構成されています。このテストは、アルコールの問題を抱えているかどうかを判定し、その重症度を評価するために使用されます。回答に基づいてスコアが算出され、スコアの範囲に応じてアルコール使用障害のリスクレベルが判断されます。
- SOGS(South Oaks Gambling Screen)
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ギャンブル依存症のスクリーニングや評価に使用される尺度です。SOGSは、ギャンブル行動、依存症の症状、関連する問題についての質問から構成されています。このテストは、ギャンブル依存症のリスクや重症度を評価するために利用されます。質問に回答し、それに基づいてスコアが算出されます。スコアの範囲に応じて、ギャンブル依存症のリスクや重症度が判断されます。
- IAT(Internet Addiction Test)
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ゲーム依存症やインターネット依存症のスクリーニングや評価に使用される尺度です。IATは、インターネットやオンラインゲームの使用状況、依存症の症状、関連する問題についての質問から構成されています。このテストは、インターネットやゲームの依存症のリスクや重症度を評価するために利用されます。回答に基づいてスコアが算出され、スコアの範囲に応じて依存症のリスクや重症度が判断されます。
- HDSーR(長谷川式簡易知能スケール)
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認知機能の評価に使用される検査スケールです。特に、認知症の早期発見や進行度の評価に利用されます。HDS-Rは、患者に対していくつかの質問やタスクを行い、その回答やパフォーマンスに基づいて得点を与えることで、認知機能の状態を判断します。HDS-Rは、言語、記憶、計算、時空間の認識などの認知機能を測定します。一般的に、高得点は正常な認知機能を示し、低得点は認知症の可能性を示す場合があります。ただし、HDS-Rはあくまでスクリーニングツールであり、正確な認知症の診断を行うためには、より包括的な評価が必要です。
- ロールシャッハテスト
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心理学的なプロジェクション法の一種であり、人の心理的な特性や無意識の状態を理解するために使用される心理検査です。このテストでは、抽象的なインクブロット(墨絵のような形)を見せて、被験者にその形状や色彩の印象、見えるものを自由に説明してもらいます。被験者の回答や解釈に基づいて、その人の知覚、感情、人間関係の特徴、性格の傾向、ストレスへの対処方法などを分析します。
心理面接(カウンセリング)
心理面接は、患者様のニーズや特性(ものの見方や考え方の癖・偏り等)を考慮しながら、自分自身を知ることで少しでも前向きなっていただけるよう支援を行ったり、問題解決のために一緒に考えることをしております。なお、心理面接は医師が必要と認めた患者様に実施しています。
その他の臨床業務
患者様およびご家族を対象とした様々なプログラム(ORANGEやSTEP-G等)に医療チームの一員として関わっています。