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地域連携部

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地域連携部の仕事

 地域連携部は精神保健福祉士7名が在籍しています。私たちの元には毎日さまざまな相談が持ち込まれます。「酒がやめられなくて困っている」「治療を受けたいけどお金がない」「家族としてどう対応したら良いか」「退院後飲みたくなったらどうしよう」「仕事がしたい」などその内容は多岐に渡り、チームで考えながら少しでも患者様やご家族が自分の力で歩み出せるよう、お手伝いをしています。

 その中でもこれからの治療に繋がりたいという心気の相談については特に力を注いでいます。依存症という疾病の特性上、患者様やご家族自身がなかなか病気と気づくことができず、当院に訪れるまでにかなりの時間を要する場合がほとんどです。何かの契機で治療の一歩を踏み出そうとしている状況であることを理解し、私たちはそのチャンスを逃さないようにより丁寧に相談をお受けするようにしています。

 実際に2012年と2020年の新患データを分析すると、最近の傾向が見えてきます。設立当初はアルコール依存症専門病院として開設したため、その相談のほとんどはアルコール関連問題の相談でした。それが40年の間、時間の経過とともにその時代のニーズに応えるべく幅広い依存の問題に対応するようになってきています。2012年のデータでは、年間350件の新患電話相談のうち290件(83%)がアルコール関連問題、ギャンブルが32件(9%)でした。それに比して2020年のデータでは、325件のうち、アルコール関連問題は218件(67%)、ギャンブルが44件(14%)、ゲーム・ネットが23件(7%)、その他にも処方薬、窃盗症や窃視症など相談内容は幅広くなってきました。そのため、年齢層も10〜90才代までと広がり、さまざまな関係機関との連携が必要となり、私たちはより多くの知識と柔軟性を求められるようになってきました。

 このように幅広い相談をお受けしておりますが、そこには共通して「生き方」の問題があるように思います。私たちは少しでも患者様やご家族が自身の生きづらさと向き合い、自ら一歩を踏み出せる力を発揮できるよう、サポートしていきたいと考えています。

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