依存症について

ネット・ゲーム依存症について

・時間制限しようとしたができない
・制限しようとするとイライラする
・予定より長くしてしまう
・仕事や遊びを犠牲にした
・嘘をついた

このような症状があればネット・ゲーム依存症かもしれません。

オンラインゲームやSNSへの過剰なのめり込みがネット・ゲーム依存症です。2008年には275万人と推計されていましたが、2013年の調査では421万人と大きく増加しており、社会問題となっています。

ネット・ゲーム依存の特徴として中学生や高校生の割合が多いことが挙げられます。中学生頃から持ち始めるスマートフォンの利用がオンラインゲームやSNSの利用を促進しているからだと思われます。また中学生や高校生の頃はまだ成長発達段階であり、大人と違ってコントロールする能力が十分発達していないことも原因の一つかもしれません。

オンラインゲームやSNSにハマる原因は様々です。オンラインゲームによってネットの向こう側の人たちと繋がり孤独感が解消されたり、ゲームの中で役割が得られることで責任感やアイデンティティも獲得できるのでしょう。ゲーム内のイベントを他のプレーヤーと一緒にクリアすることで達成感も得られます。これは日常の生活の中では得難い経験です。特にコミュニケーションが苦手な人にとってはネットの世界は非常に都合のいいところなのです。

しかし、ネットに夢中になりすぎると体に様々な影響が出てきます。同じ姿勢で長時間モニターを見続けるために目が疲れたり、肩がこったり、そのせいで頭痛がしたり。オンラインゲームは夜に参加することが多いために昼夜逆転の生活になり、陽の光を浴びないことで発育不良にもなります。

また長時間ゲームを続けると、心にも悪影響が生じてきます。ゲームをしていないとイライラしたり、ゲーム以外のことへ興味がなくなります。昼夜逆転の生活で寝不足から日中ボーとして勉強や仕事にも影響が出てきます。当然成績が下がってしまうので自己評価が下がり、ひどい時にはうつ状態になることもあります。

ゲームやネット、SNSに囚われた結果、生活に影響が出てきた場合には治療が必要になってきます。ゲームへののめり込みが強いと自分が病的だと感じることができなくなります。これは他のアルコールやギャンブルなどと同じです。ゲームやスマホの使用が問題だと思われてもいきなり取り上げてしまうと強い抵抗を受けることがあります。まずはゲームやスマホの利用についてご家族で話し合う場が必要となります。
ゲーム依存に対する特効薬はありません。本人がインターネットの適切な利用ができるように使用について一緒に考えていくことが必要です。